【星空マスター便り vol.18】春の星座~こぐま座編~
今週も皆さまに星空マスターより明日話したくなる星空の知識をお届けいたします。
今回は、おおぐま座との親子の星座であり、一年を通して北の夜空に輝いている春の星座「こぐま座」についてです。
【こぐま座】
●夜空のガイド役 北極星
「こぐま座」は、季節を問わずに見える星座ですが、特に春には高度が高くなり、その姿をよく眺めることができるため春の星座と呼ばれています。
こぐま座を探すポイントは、まず「北極星」を見つけてみましょう。北極星は一年を通してその位置がほとんど変わることがありません。北極星は、昔から方角や位置を知るための目印とされてきましたが、夜空に輝く星座を探し出すにも、大切なガイド役になっています。
そんな北極星は、おおぐま座の北斗七星から探し出すことができます。
北斗七星のひしゃくになっている先のふたつの星を結び、その長さの分だけ、それが伸びる方向に向かって、約5倍程のところにある星が北極星です。北極星は、こぐま座の尻尾の先になっており、ここから、おおぐま座に向かい合うように星が並んでいて、こぐま座全体は小さな北斗七星のようにひしゃくの形をしています。
●悲しい親子の星座
ギリシャ神話によると、こぐま座は、前回取り上げた、「おおぐま座」になったカリストの子供、アルカスとして伝えられています。
カリストは月の女神・アルテミスに仕えていた、大変美しい女性でした。そんなカリストの姿を天上から見た大神ゼウスは、自らアルテミスの姿に化けてカリストに近づき、自分のものにし、美しい男の子をカリストは授かります。
しかし、ゼウスの妻ヘラは、ゼウスの子を産んだカリストを憎み、カリストを大熊に変えてしまいます。それから十数年が流れ、カリストの子アルカスは、狩りの名手になります。 ある日、アルカスは森に行き大きな熊と出会います。 アルカスはその大熊が自分の母だとは知らず、これは大きな獲物と思って槍を打ち込みます。 その槍が打ち込まれるかどうかの瞬間、大神ゼウスはアルカスもまた熊に変え、天上に上げて星座にしました。 こうしてできたのが、おおぐま座とこぐま座です。
美しいこぐま座が華やかに輝く春、星座の神話に思いを馳せながらグランシャリオ北斗七星135°にて夜空を眺めてみてはいかがでしょうか。皆さんのお越しをお待ちしております。
▼「星空マスター便り」バックナンバー
vol.15 春の星座~かに座編~
vol.16 春の星座~しし座編~
vol.17 4月こと座流星群
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